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社会言語学関連
多言語社会関連
sociolinguistics
language policy
三元社出版物
投稿者: webmaster 投稿日時: 2017-10-31 10:01:24 (19 ヒット)

講演会 「節英から多言語へ」開催のご案内

2017年度 日本外国語教育推進機構(JACTFL) 講演会(慶應義塾大学外国語教育研究センター共催)を下記のとおり開催いたします。
今回は、『節英のすすめ』(萬書房)の著者である木村護郎クリストフ氏(上智大学)をお招きし、「節英から多言語へ」というタイトルでご講演をいただきます。また平高史也氏(慶應義塾大学)にもテーマに関連するお話をいただき、フロアーとの議論のきっかけをお作りいただきます。その後、フロアーの皆さんとともに、討論をしたいと考えております。
どなたでもご参加いただけます。 お申し込みは以下のサイトからお願いいたします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfJYqvHDgZbDzLCNWeZE6Yu5tCRNRxGWA5oA4MUs02czQcTng/viewform

1)日時:11月19日(日)15:00 – 17:30(途中に休憩30分)
2)場所:慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎大会議室
  https://www.keio.ac.jp/ja/maps/hiyoshi.html
3)募集人員:80名
4)講演者:木村護郎クリストフ氏、平高史也氏
5)講演題目:「節英から多言語へ」
6)形式:講演とディスカッション
7)会費:無料

----------------------------------------------------------------------------------
一般社団法人 日本外国語教育推進機構(JACTFL)
ホームページ http://www.jactfl.or.jp/
◆お問合わせは、下記アドレスまでお願いします。
 office@jactfl.or.jp


投稿者: webmaster 投稿日時: 2017-10-6 2:51:34 (243 ヒット)

多言語社会研究会第73回東京例会を、下記の通り開催いたします。
みなさまふるってご参加いただきますよう、お願いいたします。

-----------------------------------------------
第73回多言語社会研究会(東京例会)
日時:2017年10月21日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト4Fセミナールーム
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告1
【報告者】跳弟(立教大学 社会学部 教育研究コーディネーター)
【タイトル】ネットにおける災害時外国人犯罪の流言に関する研究──熊本地震発生時のTwitterの言説を事例として──

【要旨】先行研究において、大規模な自然災害の発生時には、日本人と外国人の垣根を超えた共助が一部で見受けられる一方で、外国人による犯罪といった流言の拡散という現象がみられることが指摘されている。だがこれらの指摘の多くは、オフライン(ネット以外)の現象に限られている。そこで本研究は、2016年の熊本地震発生時におけるTwitter上でのやりとりを主な分析対象として、オンライン(ネット上)における災害時の外国人犯罪の流言について把握することを試みる。ネット上のデータはデジタルという性質上、入手が容易な面がある一方で、その量の膨大さによる分析上の困難があったが、昨今は分析手法が確立されつつあり、本研究では、そのなかの一つである計量テキスト分析という手法を用いている。


報告2
【報告者】ましこ・ひでのり(中京大学 国際教養学部)
【タイトル】「ヘイトスピーチ=暴力をあおる差別的言動」という概念の再検討──沖縄での「土人/シナ人」「日本語分かりますか」発言の含意から

【要旨】ヘイトスピーチは、ヘイトクライムを誘発する危険性など、憎悪/嫌悪と暴力の拡大再生産の意図などが問題視されてきたが、発信者に被害者への憎悪や意図が確認できない事例はすくなくない。在沖米軍基地新設反対派住民への暴言とそのとりあげられたかたを解析することで、従来のヘイトスピーチ周辺の議論・前提が不充分であることをあきらかにする。


投稿者: webmaster 投稿日時: 2017-5-28 9:22:34 (349 ヒット)

多言語社会研究会第72回東京例会を、下記の通り開催いたします。
みなさまふるってご参加いただきますよう、お願いいたします。

-----------------------------------------------
第72回多言語社会研究会(東京例会)
日時:2017年6月24日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト4Fセミナールーム
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告者1 半嶺まどか ハンニャーヌマドカ(ラップランド大学教育学部博士課程在籍)

「ラップランドでのサーミ諸語、琉球孤での琉球諸語における言語復興と言語教育」

 サーミ諸語と琉球諸語は、世界の異なる地域でそれぞれ話されている少数言語である。サーミ諸語は、現在9から10の異なる言語がノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアで話されている。琉球諸語は、現在5から6の異なる言語が沖縄県と鹿児島県にまたがる琉球孤で話されている。どちらの場合も、それらすべてが危機言語となっている。
 今回の発表では、これらの言語が話されている2地域でのフィールド調査から得られたデータを基に、2地域の比較を行う。サーミ諸語に関しては、フィンランドの北部のイナリ村とウツヨキ村、琉球諸語に関しては、私の地元でもある沖縄県石垣市字宮良村でそれぞれ5ヶ月ほどのフィールド調査を行った。対象は、イナリ、ウツヨキでは幼稚園、小学校、中学校、専門学校でサーミ語を教える教員10名。そして、石垣市宮良では、地元の小学校で八重山語宮良方言を教えている教員2名である。石垣市宮良での調査は、これからも続けるため、対象とする者の人数が増えることが予想される。まず、言語の話せれている地域の歴史的背景、言語政策、言語態度、言語復興の状況について述べ、さらにフィールド調査で得られたインタビューを紹介し、少数言語の話者と言語教師のアイデンティティ構築が多様で複雑であること、それからより話者の少ない言語においては、特に言語教育に携わる教員の負担が多いこと、さらにより小さなコミュニティにおいて、言語教育の経験を分析する。

キーワード 言語復興 サーミ諸語 琉球諸語 教員アイデンティティ 少数言語教育


報告者2 石部尚登(日本大学)

「1866年時点のベルギーにおけるオランダ語、日本におけるオランダ語」

 1866年8月1日(慶應2年6月21日)、日本とベルギーは⽇⽩修好通商航海条約を江戸で締結した。日本にとって9番目の西洋諸国との条約であった。それ以前の条約と同様、両国間の交渉は主としてオランダ語もってなされた。また、条約自体は日・仏・蘭語の3言語で作成されたが、「和蘭譯文を以て原と見るへし」とオランダ語が正文とされた(第22条)。
 こうした最初の日白交流における言語選択は、一方では日本における蘭学の伝統、他方ではオランダ語がベルギーの国語のひとつであるという事実から、ある意味では必然であったとも考えられる。とはいえ、当時の両国の社会言語学的状況に鑑みれば、そうした理解だけでは十分ではない。そこで本発表では、両国の史料を用いてそれぞれの言語状況を検討し、この時代、両国ともに社会言語学的状況(言語制度、言語意識、言語選択)の大きな転換期に置かれていた中でのオランダ語の選択であったことを示したい。
 具体的には、ベルギーでは独立以来のフランス語を事実上の唯一の公用語とする言語制度が続いており、オランダ語の言語運動がようやく政治化しはじめる時期であった。当然、ベルギー政府にとってオランダ語の選択は意図したものではなく、日本との条約は結果としてフラーンデレン問題に影響を与えることになった。かたや日本では、蘭学の伝統はなお強固ではあったが、オランダ語以外の言語の重要性もすでに認識されていた。とりわけ安政五カ国条約以降、「当事国言語への志向」が高まりを見せていた(清水康行『⿊船来航 日本語が動く』)。
 実際に、修好条約締結の2カ月後に調印された附屬約書は、「雙方全權各其國語を以てこれを記せり」(第11条)として、日本語とフランス語で作成された。フランス語がベルギーの「国語」であることが両国の共通した認識であったことが示されている。

キーワード 正文 外交言語 修好通商条約 ベルギー 日白交流


投稿者: webmaster 投稿日時: 2017-4-6 18:28:49 (269 ヒット)

多言語社会研究会第71回東京例会を、下記の通り開催いたします。
みなさまふるってご参加いただきますよう、お願いいたします。

-----------------------------------------------
第71回多言語社会研究会(東京例会)
日時:2017年4月22日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト5階セミナー室
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円

報告者1 周楊措(ドゥ ヤンツァオ 広島大学・国際協力研究科)
チベット・アムド地域におけるチベット村の言語使用状況
―青海省黄南蔵族自治州尖扎県カルマタン村のホンツァン(དཔོན་ཚང)のO氏の家庭を事例に―

 青海省黄南蔵族自治州尖扎県(チベット語:གཅན་ཚ་རྫོང་།)カルマタン村(漢語:尕麻唐、チベット語:སྐར་མ་ཐང་།)は、チベット族を主とし漢族が雑居している村であるため、地元ではチベット村と呼ばれている。
 本発表は、カルマタン村の言語使用状況に焦点をあて、「漢族のまま」残っているO氏の家庭を事例とし、世代ごとに漢語青海方言と普通話、チベット語・アムド方言をどのように使い分けているのか。そして、なぜ世代ごとに使用言語が微妙に移り変わるのか、その理由を明らかにするのが目的である。
 O氏の家庭は、1918年に西寧盆地東部から移住し、今日まで98年間チベット族の村で生活している家庭に由来し、日常、上の三言語を話し相手と場所によって使い分けている。第一世代であるO氏の母語は漢語青海方言であり、彼の妻の母語はチベット語アムド方言である。第二世代である長男はチベット族の村出身であることに加え、民族学校に通ったことがあるため、漢語青海方言と普通話、チベット語・アムド方言、三つの言語に堪能である。しかし、長男の嫁は漢族の村の出身なので、漢語青海方言しか話せない。この嫁が家族に加わったことにより、第三世代の母語は漢語青海方言となり、家庭内での言語も漢語青海方言へと変わった。


報告者2 柳田亮吾(大阪大学大学院 工学研究科・国際交流推進センター助教)
イン/ポライトネスと利害・関心

 本発表では、話し手・聞き手が相互行為に持ち込む利害・関心に注目し、2014年東京都議会やじ問題について分析する。イン/ポライトネス現象を分析するにあたって、利害・関心の理論的な整理を行う。
1. 資源としてのイン/ポライトネス
社会において言語(変種)的資源とその獲得の機会は不均衡に分配されている(ブルデュー 1993)。従って、相互行為者が利用可能な対人関係的言語・談話資源は何なのか、そして、その資源をいかに有効活用しているかを分析する必要がある。
2. 手段としてのイン/ポライトネス
2.1 相互行為を通して他者との関係を維持・発展を動機づけているのは、その関係性から得ることのできる資源という見返りである(Lin 2002)。つまり、対人関係的談話実践はこの資源へのアクセスという利害・関心に導かれている、といえる。
2.2 イン/ポライトネスパフォーマンスは、他の相互行為参加者に評価されることで、その人の「品行」を示す(Goffman 1967)。従って、相互行為者は2.1の利益を追求するにあたってそれが示す自身の品行を考慮する必要があり、2.1と2.2の利益のバランスを取ることが肝要となる。
 以上を踏まえ、データ分析では、東京都議会という実践の共同体においてやじを飛ばされた塩田議員と野次を飛ばした鈴木議員はどのような資源を用いたか(1.)、そこで追及されていた利益は何か(2.1、2.2)に加え、その相互行為が塩田のツイートによってより広範な社会にさらされた際、それぞれの議員はどのような評価を受け、どのような利害を被ることになったか(2.2)について考察したい。

<参考文献>
ブルデュー・ピエール(1993)『話すということ―言語的交換のエコノミー』稲賀繁美訳 藤原書店
Goffman, Erving (1967) Interaction Ritual -Essays on Face-to-Face Behavior. New York: Pantheon Books.(浅野敏夫訳 2002 『儀礼としての相互行為−対面行動の社会学〈新訳版〉』法政大学出版局)
Lin, Nan (2002) Social Capital: A Theory of Structure and Action. London, New York: Cambridge University Press.(筒井 淳也ほか訳 2008 『ソーシャル・キャピタル―社会構造と行為の理論』ミネルヴァ書房)


投稿者: webmaster 投稿日時: 2017-2-1 17:37:37 (562 ヒット)

共同シンポジウム 「ディアスポラのことば〜シマをはなれたシマことば」

【共催】多言語化現象研究会(第64回例会)/琉球継承言語研究会(第9回シンポジウム)/大阪大学未来共生イノベーター博士課程プログラム
【場所】関西学院大学梅田キャンパス(阪急アプローズ・タワー10F:1004 号室)
【日時】2017年3月18日(土)13:00開会/同19日(日)11:00開会
【主旨】
 関西には多くの琉球列島出身者が生活する一方、コリアンや中国、中南米など移民出身者も少なくありません。いままで少数言語としては、もっぱら各国土着の言語が重視されてきました。しかしディアスポラ言語という共通した観点から、双方のコミュニティの言語伝承や使用実践の比較や研究情報を交換することは、今後の研究の発展に資するところが大きいと思われます。
 今回、大阪でのこのシンポジウムは、沖縄、関西それぞれをベースとする琉球継承言語研究会--Ryukyuan Heritage Language Society -と多言語化現象研究会、大阪大学未来共生イノベーター博士課程プログラムの共催として実現されます。

【プログラム】
2017年3月18日(土)

全体司会 山下仁(大阪大学)
13:00~13 10 開会の挨拶 パトリック・ハインリッヒ(ベネチア大学)
13:10~14:30 基調講演1 金城 馨(関西沖縄文庫主宰)「関西沖縄文庫の活動とその歴史」

発表司会 窪田暁(奈良県立大学)
14:40~15:25 研究発表1 宮本愛梨(スペイン語通訳翻訳者)「越境する踊りと人―ズンバとマリネラの例から」
15:30~16:15 研究発表2 宮良信詳(琉球大学)「しまくとぅばの普及に関する最近の動向と課題」
16:20~17:05 研究発表3 藤井幸之助(同志社大学)「在日朝鮮人コミュニティにおける言語継承の歴史と現状」
17:30~    懇親会(会場・会費などは当日までにお知らせします)

2017年3月19日(日)

発表司会 新垣友子(沖縄キリスト教学院大学)
11:00~11:45 研究発表4 仲田幸司(大阪大学大学院) 「沖縄の高齢者介護施設におけるしまくとぅば使用の意義~言語使用実態の考察を通じて~」
11:50~12:35 研究発表5 崎原正志(琉球大学大学院) 「英語で学ぶウチナーグチ教科書"Rikka, Uchinaa-nkai" の現状と課題、今後の展望について」

休憩

司会 杉田優子(デュースブルグ大学)
13:30~14:15 研究発表6 國吉眞正(沖縄語を話す会)「開かれたコミュニティ『沖縄語を話す会』~今何が問題で、どう解くかを考える~」
14:20~15:05 研究発表7 野上恵美 (神戸大学) 「在日ベトナム人 2 世の言語環境について―「喪失」したものはなにか?」

ミニシンポジウム「シマをはなれたシマことば」
司会 庄司博史(国立民族学博物館)
15:10~15:55 基調講演2 前田達朗(大阪産業大学)「琉球弧出身者と朝鮮出身者コミュニティの異同とその言語〜オールド・カマーであること」
16:00~16:55 パネルディスカッション
       石原昌英(琉球大学)・安田敏朗(一橋大学)・前田達朗(大阪産業大学)
16:55~17:00 閉会の挨拶 庄司博史(多言語化現象研究会)


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-12-30 17:38:24 (453 ヒット)

第70回多言語社会研究会(東京例会)のご案内
日 時:2017年1月28日(土)午後2時〜6時
場 所:東京外国語大学本郷サテライト4階セミナー室
    http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円

報告者1:根本峻瑠(神戸大学大学院人文学研究科博士後期課程/日本学術振興会特別研究員DC)
題  目:1910年の多言語教育−−オーストリア=ハンガリー帝国トリエステ国立ギムナジウムを事例に
報告概要:
 多言語・多民族国家であったオーストリア=ハンガリー帝国では、様々な方策を通じてネーション間の均衡を作り出す試みがなされていた。本報告では博士論文(2016年12月提出)を元に、イタリア語とスロヴェニア語の言語境界地域であるトリエステに設置されていた、ドイツ語を主要教授語とする中等教育機関であるトリエステ国立ギムナジウムにおける多言語教育の内実を、リュブリャーナとツェリエの国立ギムナジウム、トリエステ市立ギムナジウムとの比較を通じて明らかにする。

報告者2:赤桐敦(京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程)
題  目:プロテスタント宣教師の文字教育から中国人による言語改革への「言文」の変容
報告概要:
 19世紀末に開始された中国人による言語改革は、アヘン戦争(1840-1842)後に中国に上陸したプロテスタント宣教師の活動に遡ることが、John De Francis (1950)、藤井(宮西)久美子(2003)、村田雄二郎他(2005)、蒲豊彦(2009)らの先行研究によって示唆されている。本発表は、まず1850年代の厦門において、宣教師が民衆に対して行った言語教育を考察し、彼らが漢字・漢文ではなく、民衆の俗語を用いることで、近代西洋文明を中国の民衆にもたらそうとしたことを論じる。続いて、1890年代の中国人による言語改革が、その最初期において、宣教師の影響をうけて、民衆の俗語を用いた「言文一致」による近代的教育の実現を目指していたことを確認する。そしてさらに1900年代に対日関係の変化によって、言語改革の主眼が、官話と漢字・漢文による「国語統一」へと移行した過程を考察する。本発表は、J. V. N. Talmage(1819-92)、 C. Douglas(1830-77)、盧戇章(1854-1928)、梁啓超(1873-1929)、王照(1859-1933)、呉汝綸(1840-1903)らの活動を、同時代の一次資料によって検証し、背景に存在した複雑な人間関係や政情と、その言説との関係を明らかにすることを目指す。


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-11-4 16:33:25 (1431 ヒット)

以下の要領で第9回研究大会を開催します(チラシはこちらから)。

【日 時】2016年12月3日(土)
【会 場】東京大学 東洋文化研究所
【参加費】1000円(どなたでも参加できます)
【主 催】多言語社会研究会/東京大学東洋文化研究所
【予 稿】各発表の予稿は、プログラムのタイトルをクリックすると閲覧できます。表示が崩れる場合、再読み込みしてください。(プリントしたものを希望される方は当日500円にて販売。部数に限りあり)。
【テーマ】ことばとアイデンティティ、そして商品化
【主 旨】
 アイデンティティは、その場その場で行われる多様で可変的なことばの選択として、あるいは選択肢(カテゴリー)それ自体の構築プロセスとして現れることが近年の研究で指摘されている。これは言語的アイデンティティがもはや話者と分ちがたい生まれながらの属性としてではなく、自覚的に「装い」「着脱」可能なものであることを示唆している。また、人の移動のみならず、場所に縛られないネットワーク上のコミュニケーションが飛躍的に増大する中で、地元のことばを「母語」として「自然」に習得する、といった言語と人の宿命的な結びつきは弱まりつつある。
 話者はあることばを選ぶことによって自分を演出し、より高い価値のある「商品」として売り出すことも可能であり、一方で、好ましい選択肢として立ち上がるさまざまなことばもまた、「商品」として売買されるような存在に転化しつつあるとも言える。
 ―商品化しつつあることばと、その選択に伴う話者のアイデンティティのゆらぎについて考える。

【プログラム】
12:00      受付開始
12:30〜12:40 開会あいさつ

<自由テーマの部>
12:40〜13:25 氏家佐江子(SBFコンサルティング)
       「企業における社内英語公用語政策および英語使用の現状とその影響」

〔13:25〜13:30 休憩〕

<大会テーマの部>
13:30〜14:30 基調講演 井上史雄(東京外国語大学 明海大学名誉教授)
       「言語景観の経済と不経済 ーー国際英語と危機言語ーー」

14:30〜15:00 柳田亮吾(大阪大学工学部 国際交流推進センター 助教)
       「イン/ポライトネスとアイデンティティ―利害・関心に注目して―」

〔15:00〜15:10 休憩〕

15:10〜15:40 渡邊則子(京都大学他)
       「日本漢字能力検定と商品化」

15:40〜16:10 歌田英(東京大学人文社会科学研究科修了)
       「商品としての言語:言語観のフレームワーク分析と言語権をめぐる考察」

〔16:10〜16:30 休憩〕

16:30〜18:30 質疑および全体討論
18:30     閉会
 
〔終了後、会場近くにて懇親会〕

【お問い合わせ】
多言語社会研究会(塚原)congres@tagengo-syakai.com
『ことばと社会』事務局(三元社)電話 03-5803-4155


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-10-5 22:21:12 (446 ヒット)

以下の要領で第69回多言語社会研究会(東京例会)を開催します。ふるってご参加ください。

第69回多言語社会研究会(東京例会)のご案内
日時:10月22日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告1 貞包和寛(東京外国語大学大学院博士後期課程)
題目:「エスノレクト」の概念について ―米・ポ・日の言語学者の使用から―
報告概要:
 あらゆる学術分野は、その分野において重要な概念を表示・操作するために、分野独自の術語を用いる。このような術語は、我々が日常的に用いる言葉と比較的一致しているものもあれば、全く別のものも存在する。前者の例としては「方言」、「修飾」などが挙げられるであろうし、後者としては「統語」や「言語コード」などが挙げられよう。
 概して言えば、術語とは概念操作のための道具である。無論、ある術語の使用において、研究者の間でも意見の分かれる場合がたびたび見受けられるが、術語と言えど言語記号であり、恣意性から逃れられない。従って、使用する人間が異なれば、術語の意味する範疇も異なることは、ごく自然なことではある。しかしながら、時にそのような齟齬が、見過ごすことの出来ないほど著しくなる場合がある。
 本発表で注目する「エスノレクト」も、そのような術語のひとつである。「エスノレクト」という術語とそれが示す概念は、言語学では比較的近年になって用いられ始めたもので、本来的には 1980 年代にアメリカの社会言語学界において用いられはじめた ethnolect という術語に由来する。ポーランドでは 1989 年に Alfred Majewicz が、etnolekt という形でこの術語を導入し、以降は主にマイノリティ言語研究において頻繁に使用されるようになった。一方我が国では、2011〜2014年度に行われた科研費助成事業「エスノレクトから見る日本の多言語社会化」(研究代表者:藤井久美子)があるものの、いまだ十分に浸透している術語とは言い難い面がある。
 これら三つの概念、すなわち本来的な ethnolect、ポーランドの etnolekt、そして日本の「エスノレクト」は、字面から一見すると表記上の違いしか存在しない。ところが実際には、この三者の間には大きな概念上の差異が見受けられる。端的に言えば、以下のようにまとめられよう:
1. 社会言語学一般:移民の言語習得に際して観察される母語の影響の総称
2. ポーランド:「言語」か「方言」か、帰属の分かれる言語に対する中立的呼称
3. 日本:所与の社会における多言語性を記述するための概念装置
 本発表では、これらの差異をより詳細に分析する。その上で、これらの差異の背景には研究者のどのような意図があるかを明らかにしたい。
キーワード:エスノレクト、ターミノロジー、移民、ポーランド


報告2 沓掛沙弥香(大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程)
題目:多言語社会タンザニアにおける言語状況に関する一考察―6つの調査地の比較から
報告概要:
 タンザニアは、国内に120以上の民族・言語を抱える多民族・多言語国家である。一方で、アフリカ大陸固有の言語であるスワヒリ語が唯一の国家語とされ、国民のほとんどが肯定的に受容し使用している状況がある。しかし、近年の傾向としては、英語使用を重視する傾向が強まっている。また、120以上あると言われる民族語に関しては、具体的政策は打ち出されておらず、多くの民族語がゆるやかに衰退を続けている。
 報告者はこれまでの研究において、先行研究で都市部のみの問題として語られてきた英語偏重主義的態度が農村部にも見られ始めたことから、全国的な英語志向の高まりを指摘した。一方、2014年ごろから、タンザニアの言語政策においてスワヒリ語使用を推進する動きへの揺り戻しが目立つようになった。これらの背景には、グローバル化に伴う英語の重要性の増加と、世界的な母語教育奨励の動きがあると考えられる。このような世界的潮流の中で、タンザニアの人々はどのような言語使用を行い、どのような言語態度を示しているのだろうか。
 今回の報告では、まず、タンザニアにおける言語状況を歴史的に整理する。その上で、報告者が2015年9月から12月と2016年7月から9月の合計7ヶ月間に行ったタンザニア南部地域の6つの調査地でのフィールド調査から、人々の言語使用と、言語態度について社会的背景を踏まえて考察を行う。さらに、多言語社会タンザニアにおける英語の浸透の可能性と、民族語存続の可能性を考察する。


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-6-15 23:08:17 (491 ヒット)

First International Conference on Revitalization of Indigenous and Minoritized Languages
標記のイベントが2017年4月19日から21日までバルセロナで開催されます。7月30日締切で発表を募集中です。

詳しい情報は以下にあります。
https://icriml.indiana.edu/


なお、"Proposals are welcome in any language with a translation to Catalan, Spanish, or English."とのことです。


塚原信行


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-6-2 18:21:00 (1191 ヒット)

多言語化現象研究会 第61回研究会のおしらせ 

【日 時】2016年7月9日(土)  午後1時30-5時15分
【場 所】大阪大学 言語文化研究科 B棟1階大会議室(大阪大学豊中キャンパス) 
【参加費】500円(資料代ほか)  

1時30分-3時15分
1)報告者: 安田敏朗(一橋大学) 
  テーマ:「読まなくてもわかる『漢字廃止の思想史』(平凡社、2016年)――自著解題――」

<要旨> 
近代以降の日本において、漢字を廃止、もしくは制限していこうという議論はくりかえし、さまざまな担い手のもとでなされてきた。また、その論拠は時代によりかなりの多様性をみせている。廃止を主張すること自体は簡単であるが、たとえば「漢字は日本人の心性をあらわす」などという言説が一方にある以上、その実践をめざすにはそれ相応のエネルギーが必要とされ、そのエネルギーの源泉を時代時代の先端的な思想動向に求めていく傾向を、廃止論者のなかにうかがうことができる。文明化、効率化、総力戦、マルクス主義、民主主義などなど、である。戦時中には漢字制限をめぐって「思想戦」さながらの論戦がなされたこともあった。しかしながら、依拠すべき「思想」がたとえば時代おくれになったりすると、廃止論の根拠をうしなうことにもなる。たとえば、かつては文明国間の競争に伍していくために日本語の機械化が不可欠であり、そのためにカナタイプライタが必須だといわれたが、現在では技術革新によってほとんど制限なく、漢字をまぜた日本語を打つことが可能になった。本報告ではこうした状況もふまえて、漢字廃止論が依るべきあたらしい「思想」にどのようなものがありうるのかもふくめて論じていきたい。

 (休憩 3時15分−3時30分)

3時30分-5時15分
2)報告者: 寺尾智史(宮崎大学)                                            
  テーマ:「初等義務教育での英語と漢字――その3」

<要旨>
2011年度より、小学校において新学習指導要領が全面実施され、小学5・6年生で年間35単位時間の「外国語活動」、実質は英語の押しつけ(教育現場では一般的に「英語活動」と呼称)が必修化された。さらに、2020年完全実施のタイムスケジュールで、小3から英語活動は必修化、小5・6は成績がつく教科へと強化、移行が行われている。こうした中、隠れた「外国語活動」の側面を持つ「漢字教育」=「漢字活動」の質的・量的ダウンサイジングは必然と思われるが、この相関についての議論は抜け落ちてしまっている。これまで2回にわたって行われた活発な議論を振り返りつつ、英語と漢字をどう教えるのか、もしくはどう削り込むのかを中心に、初等義務教育におけるコミュニケーションに関わる教育の取り扱い方についてさらに考察を深める機会としたい。 
 

(研究会終了後、近くで懇親会を予定しています。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大阪大学豊中キャンパス (阪急石橋駅、大阪モノレール柴原駅より徒歩15分)
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/
言語文化研究科B棟1階大会議室は正面玄関よりお入りください。
初めてのかたも歓迎します。準備の都合上、出席の方のみ、できれば懇親会出席の有無とともに、必ずメールで事務局までご連絡ください。特に質問などない限り出席通知には受領確認の返事はしませんのでご了承ください。
研究会への連絡、質問は事務局へお願いします。
多言語化現象研究会事務局: tagengoka-gensyoo@idc.minpaku.ac.jp
研究会ホームページ: http://www.r.minpaku.ac.jp/hirshoji/tagengo/


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-5-22 6:39:40 (890 ヒット)

多言語社会研究会例会を下記の通り開催致します。ふるって御参加いただきますようお願いします。


第68回多言語社会研究会(東京例会)のご案内
日時:6月25日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト4階セミナー室
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告1 脇阪 紀行(大阪大学未来戦略機構)
題目:薄暗がりの中の「ことばの暴力」
報告概要:
 2000年代初頭から顕在化したヘイトスピーチの運動に対して、社会全体の危機感が高まり、反ヘイトの運動やインターネット・プロバイダーによる規制、さらに2016年5月には、ヘイトスピーチ規制法が制定される。これによって、在日コリアンに象徴されるヘイトスピーチへの抑制効果が期待されるが、果たして、これでヘイトスピーチが根絶するのだろうか。
 日本には多くの懸念すべき状況がある。
 まず、在特会など一部集団によって在日コリアンや韓国・中国への差別・侮蔑を叫ぶデモは今なお続いている。ツィッターの言語分析や質問紙調査から、若者世代にレイシズムの偏見の存在を裏付ける研究もある。仮に差別的表現が今後、減ったとしても、差別をどこかで許容する感覚はなお潜み続けるのではないか。そんな懸念を裏付ける一つは、インターネット空間におけるヘイト表現である。在日コリアンのみならず、女性などへの嫌がらせの書き込みが後を絶たない。2016年3月に反響を呼んだ「保育所落ちた日本死ね」のブログでも、政府の待機児童政策を前進させる世論の後押しを生んだ半面、ブログに多くの女性蔑視、韓国批判の書き込みが見られた。
 これまでの研究から、インターネットへのヘイト表現を書き込むのは0・5%程度とみられ、「炎上」が起こるきっかけとなる書き込みをするのは、特異な性格をもった、ごく一部の人間だとされる。にもかかわらず、ネット空間で多くのヘイト表現が増殖している。
 フランスの社会学者ドニミク・カルドンは、ネットの普及によって公共空間の拡大と社会や民主主義の変容が起きていると指摘し、公共空間とは切り離された「薄暗がり」にとどまっていた人々の「つぶやき」や「おしゃべり」が、ネットによって、公共空間に広がる将来を楽観している。しかし、「陰口」や「憎悪表現」が公共空間に侵入し。「ことばの暴力」となっている現実を見過ごすことができない。
キーワード:ヘイトスピーチ、インターネット、薄暗がり、公共空間


報告2 山下 仁(大阪大学)
題目:ヘイトスピーチの問題を社会言語学から考える
報告概要:
 前発表に引きつづき、ヘイトスピーチの問題を取り上げる。本発表では、まず日本の社会言語学の分野ではあまりヘイトスピーチのような現象が取り上げられなかったことを確認する。これまでの社会言語学やポライトネス、あるいは語用論の研究者は、より良い人間関係を構築するためにコミュニケーションがなされる、ということを前提にして研究を行ってきた。それゆえ、ヘイトスピーチや陰口、あるいはヤジのような、よりよい人間関係を構築するのとは逆方向のコミュニケーションの問題は取り上げてこなかったのであろう。ところが、社会的なコミュニケーション上の問題は、よりよいコミュニケーションを研究しても解決することはなく、むしろ、コミュニケーションがうまくいっていない状況を研究するべきなのかもしれない。
 この点、研究というものが、「よりよい社会に貢献するべきものである」という暗黙の前提にたっていながら、結局そのような貢献からは遠ざかっているようにも思え、いくつかの考えるヒントを与えているようにも思う。
 他方、ドイツにはヘイトスピーチに関する研究書が多くある。そこで、まず、言語学の観点からヘイトスピーチを捉えたマイバウアーの議論を紹介する。ところが、音声学、形態論、意味論、語用論、ポライトネス、対照言語学といった観点からヘイトスピーチをとらえたとしても、あまり有意義とは思えないので、他のいくつかのドイツ語で書かれた論文を参考にしながら、問題の所在を考えてみたい。最後に、「ことばの暴力」としてのヘイトスピーチについて考えるため、「構造的な暴力」について語ったバベロフスキーの議論を取り上げる。
キーワード:ヘイトスピーチ、構造的な暴力、社会言語学


報告3:川島 隆(京都大学)
題目:「フクシマ」をめぐるドイツの新聞報道
報告概要:
 2011年3月の東日本大震災とそれに続く福島第一原発の事故は、ドイツでも大きく報じられた。その際、ドイツのマスメディアは地震・津波の被害を十分に報じず、その一方で原発事故に対して「ヒステリー」的な反応を示して読者や視聴者の不安と「パニック」を煽ったという見方がある(熊谷2011; Zöllner 2011; Coulmas & Stalpers 2011; Felix 2012; 川口マーン2013)。たしかに、ドイツにおける報道が他国と比べて原発事故に比重を置いていたことは、その後の研究で実証されている(林2013; Kepplinger & Lemke 2014)。しかし、その傾向はメルケル政権の原発稼働延長政策が議論を呼んでいたドイツの政治状況を反映したものであり、ことメディア報道のあり方がその後の脱原発の世論に決定的な影響を与えたという事実もない(Weiß, Markutzyk & Schwotzer 2014)。日本の原発事故をめぐるドイツの報道がセンセーショナルで感情的な「偏向報道」であったとの見解は、それ自体が感情的な臆断にすぎないのである。
 以上の前提に立ち、本発表では、「ヒステリー」および「パニック」という言葉が日本の震災と原発事故をめぐる文脈でどのように用いられたかを、ドイツの有力な全国紙を例に検証する。取り上げるのは、原発に批判的な中道左派の『南ドイツ新聞』、原発推進の立場をとる右派の『ヴェルト』、および原発推進から脱原発へと主張を変化させたリベラル保守の『フランクフルター・アルゲマイネ』の三紙である。新聞記事および読者投稿の分析を通じ、ドイツ人は放射能のリスクに対して過剰に反応する(「ジャーマン・アングスト」)という、原発推進派が反原発・脱原発派を揶揄するにあたり動員される言説の枠組みに上記の言葉の使われ方が合致することを示す。ひいては、こうした言説が、異なる立場の人々のあいだの対話を阻害するコミュニケーション断絶の手段となっている事態について考えてみたい。
キーワード:原発事故、新聞、「偏向報道」、ジャーマン・アングスト、言説分析


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-2-24 10:13:58 (598 ヒット)

多言語化現象研究会 
第60回研究会のおしらせ 

日時: 2016年3月26日(土)  午後1時00分−6時15分
場所:関西学院大学梅田キャンパス 1406室
    (大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー10階)
    阪急「梅田駅」下車 http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/ 
参加費:500円(資料代ほか) 

開会のあいさつ                    1時00分

1)報告者: 韓 娥凜 (Han Ah-reum) (大阪大学大学院文学研究科) 
                           1時15分−2時45分
テーマ:「政治家はどのようにして談話を構築していくのか
         ―日韓の政治演説にみられる論理展開を中心に ―」
<要旨> 
政 治家の談話では「自分の主張をつらぬき、支持を得る」という究極的な目的を達成するため、話題の選択から表現まで様々なこと ばのストラテジーが図られてい る。これらを談話の中にどう反映させ、どのような結び付きで展開させるかは、政治的コミュニケーションの成功とも関わってく る。本発表では日韓の政治演説 にみられる論理展開に注目し、両国の政治家が自分の意図・目的をディスコースの中にどのように反映させ、談話を作り上げてい くのかについて考察する。

  (休憩 2時45分−3時00分)

2)報告者: 中西健一郎(東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了)  
                           3時00分−4時30分
   テーマ:「多言語表記の現状と課題」
<要旨> 
多文化共生の推進やインバウンドの振興により、街中の標識で英語(ローマ字)のほか、中国語 (簡体字・繁体字)や韓国語 (ハングル)を見かけるようになった。しかし、その表記を見ると、誤りや揺れが多く見受けられ、そのことは在住外国人や訪日 外国人の日本に対する不満の上 位にも挙げられている。多言語表記を行う国や地方自治体、公共交通機関において、多言語表記はどのように行われているか、ま た、誤りや揺れはなぜどのよう に発生するか、さらに、どのようにしたら誤りや揺れを解消できるかを、実際の標識写真を見ながら考察する。

   (休憩 4時30分−4時45分)

3)報告者: 窪田暁 (奈良県立大学) 
    4時45分−6時15分
   テーマ:「ドミニカ系移民の言語使用の実態−日米のコミュニティ比較から−」
<要旨> 
本発 表の目的は、ドミニカ系移民の言語使用の実態を日本とアメリカにおける移民コミュニティの比較から明らかにすることである。 アメリカ東海岸の都市を中心におよそ200万のドミニカ移民が暮らし ている。移民コミュニティではスペイン語のみで生活することができる一方で、コミュニティ外部との関係は希薄である。一方、 日本に暮らすドミニカ系移民は、日系人が中心でその数は200人 程度である。そのため、ドミニカ系移民のコミュニティというよりはむしろ、スペイン語話者であるペルー系の人びととスペイン 語を基盤にしたコミュニティを形成している。本発表では、とくにこうしたコミュニティの置かれている状況がどのように移民の言語使用に影響をあたえるのか という点に注目していきたい。
 
  (研究会終了後、近くで懇親会を予定しています。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
会場 となる関西学院大学大阪梅田キャンパスは阪急梅田駅 茶屋町口改札口より北へ徒歩5分のアプローズタワーにあり、同じ建物内にホテル阪急インターナショナル、梅田芸術劇場などがあります。
初めてのかたも歓迎します。準備の 都合上、出席の方のみ、できれば懇親会出席の有無とともに、必ずメールで事務局までご連絡ください。特に質問などない限り出 席通知には受領確認の返事はしませんのでご了承ください。
研究会への連絡、質問は事務局へお 願いします。
多言語化現象研究会事務局: tagengoka-gensyoo@idc.minpaku.ac.jp
研究会ホームページ: http://www.r.minpaku.ac.jp/hirshoji/tagengo/
研究会メーリングリスト:ml-tagengoka@lang.osaka-u.ac.jp


投稿者: webmaster 投稿日時: 2016-2-3 19:48:04 (715 ヒット)

第67回多言語社会 研究会(東京例会)のご案内
日時:4月23日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト5階セミナー室
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円

報告者1:岡村健介(獨協大学大学院外国語学研究科ドイツ語学専攻研究生)
題目:「『想像の共同体』を用いた言語復興プロセスの理論化の試み――ドイツ・ソルブ学校における言語実践と共同体イメージ」
報告要旨:
 UNESCOによれば、現存する6,000言語のうち約2,500言語が消滅の危機に瀕している。こうした状況の中、世界各地で言語復興活動が行われているが、言語復興はどのようなプロセスをたどり、どうすれば成功といえるのだろうか。本報告は、この疑問を出発点とし、言語復興プロセスを理論化することを目的とする。
 まずは、言語復興プロセスの理論化に「想像の共同体」をどう応用することができるかを議論したい。ナショナリズムをめぐる議論の中でAndersonによって提唱された「想像の共同体」は、現在さまざまな分野に応用されている。その中でも第二言語学習への応用に関する議論をもとに、少数言語話者の言語選択や言語学習を左右する要因について考察し、言語復興がどのように進行し、そのために何が必要なのかを検討する。
 続いて、以上の議論に基づいて行った調査について報告する。報告者は、ドイツ東部の少数言語であるソルブ語が教えられている高等学校を訪れ、アンケート・インタビュー調査を行った。その結果から、ソルブ語話者であるソルブ学校教員や生徒、保護者の言語選択やソルブ語使用の実態、また彼らの持つソルブ語話者コミュニティーに対するイメージについて考察する。
キーワード:想像の共同体、言語復興、少数言語、ソルブ語

報告者2:二神麗子(群馬大学大学院教育学研究科 障害児教育専攻)
題目:手話言語条例にみる聾者の参画に関する一考察−他法案との比較検討から−
報告要旨:
 近年、「手話が言語である」ことを定め、手話の理解・普及を推進することを目的とする条例(手話言語条例)の制定が全国の地方自治体で広まりつつあり、平成28年1月現在、3県30市町村で制定され、今後も増加する見通しである。
 本報告では、(神28年4月1日施行の障害者差別解消法と手話言語条例の適用範囲について比較した上で、なぜ手話だけに特化した法律および条例が必要なのかについての、法制化の根拠について検討する。そして、⊂霾鵑悗離▲セスやコミュニケーションを保証する、いわゆる「情報コミュニケーション条例」と手話言語条例が両立する可能性を探るために、「手話言語・障害者コミュニケーション条例」を制定した明石市の条例を事例として取り上げる。その上で、6砲瓩萄て颪箸い錣譴覽聴発議による政策条例であり、当事者たる聾者団体が条文作成に深く関与しえた、群馬県と前橋市の事例を取り上げ、両条例の上程プロセスにおいて聾者がどのように関与し、その思いが条例に反映し得たのかを検討する。


投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-12-31 11:21:03 (1404 ヒット)

多言語社会研究会例会を下記の通り開催いたします。ふるってご参加ください。

第66回多言語社会 研究会(東京例会)のご案内
日時:1月30日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト4階セミナー室
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告者1:ボルジギン・ムンクバト(千葉大学 特別研究員)
題目:「報告概言語とアイデンティティ−内モンゴルの牧畜地域における言語・文字使用の実態から−」
報告要旨:
内モンゴル自治区(以下内モンゴル)におけるモンゴル民族に対する教育の実状について、牧畜地域を中心に.皀鵐乾詭餌桶惺察↓▲皀鵐乾觚豢軌蕕鉢モンゴル語・文字の使用実態について実施した調査結果を分析する。モンゴル人学生の言語使用状況に関してアンケート調査を実施し現状を明らかにする。モンゴル語そのものの学習や教育について、都市部と牧畜地域の実態を比較しながら、モンゴル人が学ぶ「モンゴル語」とは何であるかを考察する。同時に、牧畜地域から町に移動させられた子どもたちの言語使用状況に関して、学生たちの日常生活における言語使用状況を「学校」、「家庭」、「友人間」、「買い物」と4つの場面におけるモンゴル語と漢語の使用状況を見る。さらに、文化生活においてメディアなどに接するときの言語選択について分析を行う。モンゴル語・文字使用やその伝承に強い信念と愛着を持つ少数の篤志家の地道な努力によって言語文化が守られている事例をあげ、関連法律条例の実態について考察する。
キーワード:内モンゴル、民族教育、モンゴル語と文字使用、アイデンティティ

報告者2:寺尾智史(宮崎大学教育文化学部 准教授)
題目:「初等義務教育での英語学習強制化と国語教育における漢字強要時間の必然的減少との相関についての考察」
報告要旨:
2011年度より、小学校において新学習指導要領が全面実施され、5・6年生で年間35単位時間の「外国語活動」、実質は英語の押しつけ(教育現場では一般的に「英語活動」と呼称)が必修化された。さらに、2020年完全実施のタイムスケジュールで、小3から英語活動は必修化、小5・6は成績がつく教科へと強化、移行が行われている。こうした中、隠れた「外国語活動」の側面を持つ「漢字教育」=「漢字活動」の質的・量的ダウンサイジングは必然と思われるが、この相関についての議論は抜け落ちてしまっている。ハラスメントや体罰とも言い得るドリル的な手法による漢字の習得が義務教育において強要され、強い嫌悪感を抱く多くの小学生、さらには全教科を教えることが前提の小学校教諭にとって、もし英語教育が今まで通りの漢字教育と同時並行して行われるようなことになれば、深刻な学習的、心理的負担および不安を惹起しかねない。これらの問題点を、英語教育、標準語教育に内包される形での漢字教育双方に強い疑念を持っている立場から論じる。


投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-11-26 11:31:13 (431 ヒット)

『社会言語学』XV号が刊行されましたので、お知らせいたします。
(頒価3000円/本体)

目次・購入申し込み:
http://www.geocities.jp/syakaigengogaku/


XV号目次

【論文】

障害学的言語権論の展望と課題
木村 護郎クリストフ

日本のろう教育は手話をどのように位置づけてきたか
―日本語至上主義の批判的検討―
クァク・ジョンナン

「わかりやすさ」をめざして書かれた新聞記事の文体的特徴
はやま しんすけ

性的少数者関係情報と情報保障
小澤 かおる

続〈コミュニケーション能力の育成〉の前提を問う
―「キラキラ」できない学習者と英語教師たち―
仲 潔

内蒙古文字景観の社会言語学
―文字の社会類型論―
井上 史雄/包 聯群

言語で分ける内と外
―イスラエル文学作家エトガル・ケレットの場合―
鴨志田 聡子

移民対象の日本語教育の内容について
―ドイツの移民対象向けの教科書からの考察―
あだち ゆーこ


【コラム】

失語症を理解する
吉川 雅博


【書評/書評への応答】

ゴフマン論と社会言語学的含意
中河 伸俊・渡辺 克典編『触発するゴフマン やりとりの秩序の社会学』
(新曜社、2015年)
ましこ・ひでのり

なかの・まき著『日本語点字のかなづかいの歴史的研究
―日本語文とは漢字かなまじり文のことなのか―』
(三元社、2015年)
金子 昭

佐野 直子著『社会言語学のまなざし』
(三元社、2015年)
砂野 幸稔

まなざしの不安、学のゆらぎ、ことばの自由
佐野 直子

大戸 安弘・八鍬 友広編『識字と学びの社会史―日本におけるリテラシーの諸相―』
(思文閣出版、2014年)
大黒 俊二

「国民」教育において「グローバル人材」育成をめざすという欺瞞
西山 教行・平畑 奈美著『「グローバル人材」再考』
(くろしお出版、2014年)
柿原 武史


投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-11-3 7:32:39 (759 ヒット)

多言語化現象研究会 第59回研究会のおしらせ

日時 2015年12月5日(土)  午後1時00分−6時00分
場所 大阪大学 言語文化研究科 B棟1階大会議室(大阪大学豊中キャンパス) 
参加費 500円 (資料代ほか) 

1)報告者   秦石美 (チン シーメイ)(大阪大学言語文化研究科研究生) 1時00分−2時30分
  テーマ:「積極的平和主義」の正当化ストラテジーに関する一考察 ―2014年安倍内閣施政方針演説の批判的談話分析を通じて― 」

<要旨> 
 安倍首相の施政方針演説において度々用いられている「積極的平和主義」の真意を探り、その正当性に関する説明や弁明がどのように述べられているか、批判的談話分析(CDA)の観点から明らかにする。本研究はFairclough(2003)の「正当化」のストラテジーの枠組みに基づき、2014年1月24日第186回国会安倍内閣総理大臣によってなされた施政方針演説の中の「積極的平和主義」に関する部分を取り上げ、自己の主張を正当化するための言語的ストラテジーについて考察を行う。その結果として、安倍は「転用」「権威化」「二分法」などのストラテジーを用いて「積極的平和主義」の正当化を図っていることが明らかになった。

 (休憩 2時30分−2時45分)


2)報告者  クァク・ジョンナン(立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程) 2時45分−4時15分
  テーマ:「韓国国会に提出された手話言語法案をめぐって――言語態度と言語権の視点から」

<要旨> 
 近年、日本と韓国ではろう者の言語的権利を法的に保障するため、手話言語法を制定しようという動きがある。特に、韓国の国会においては、2013年に「韓国手話言語基本法案」、「手話基本法案」、「韓国手語法案」、「手話言語およびろう文化基本法案」という4つの法案が提出されている。本報告では、言語態度と言語権の視点から、韓国国会に提出された法案やそれをめぐる言説に注目し、だれがどのような立場から手話を論じているのかを分析する。

 (休憩 4時15分−4時30分)


3)報告者  根本峻瑠(神戸大学大学院人文学研究科)  4時30分−6時00分
  テーマ:「オーストリア=ハンガリー帝国期トリエステの言語的多様性と国立ギムナジウム ―20世紀初頭を中心に―(仮)」

<要旨> 
 アドリア海に面する港街トリエステは、オーストリア=ハンガリー帝国随一の重要港湾であった。有名なコスモポリタン的イメージに示されるように、そこではドイツ系、イタリア系、スロヴェニア系、クロアチア系、ギリシャ系、ユダヤ系といった多様な人々が暮らし、その言語と文化もまた多彩なものであった。本報告では学校年報や日常語調査・住民調査記録を史料に、同市に置かれていたドイツ語による国立ギムナジウム(K.K. Staatsgymnasium)の事例から当時のトリエステの言語的多様性の一端を考察す る。


 (研究会終了後、近くで懇親会を予定しています。)
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大阪大学豊中キャンパス (阪急石橋駅、大阪モノレール柴原駅より徒歩15分)
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言語文化研究科B棟1階大会議室は正面玄関よりお入りください。
初めてのかたも歓迎します。準備の都合上、出席の方のみ、できれば懇親会出席の有無とともに、必ずメールで事務局までご連絡ください。特に質問などない限り出席通知には受領確認の返事はしませんのでご了承ください。
研究会への連絡、質問は事務局へお願いします。
多言語化現象研究会事務局: tagengoka-gensyoo@idc.minpaku.ac.jp
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投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-9-11 16:10:31 (581 ヒット)

多言語化現象研究会 第58回研究会のおしらせ

日時 2015年10月3日(土)  午後1時30分−5時45分
場所 大阪大学 言語文化研究科 B棟1階大会議室(大阪大学豊中キャンパス) 
★要事前登録 
参加費 500円 (資料代ほか) 

★第一報告  1時30分−3時30分
報告者:あべ・やすし(日本自立生活センター非常勤職員)
テーマ:バリアフリーの視点からみた多言語社会研究
要旨:言語が多様であるように、人間の身体も多様である。身体の多様性もまた、さまざまな言語文化・言語現象をうみだしている。本報告では、バリアフリーの視点から多言語社会研究をふりかえるとともに、言語の身体性を視野にいれた多言語社会研究のすすめかたについて議論したい。バリアフリーの分野で重視されている視認性、構造化、マルチモーダル化などは、多言語表示をチェックする際にも活用できるのではないだろうか。

(休憩 3時30分−3時45分)

★第二報告 3時45分−5時45分
報告者:宋実成(大阪経済法科大学客員研究員)
テーマ:戦前の朝鮮学校‐大阪・猪飼野の誠心夜学校(성심야학교)について
要旨:在日朝鮮人の民族教育は1945年8月15日の日本の敗戦後=朝鮮の解放後に始まったものとされてきた。しかし、実際には1920〜40年代に在日朝鮮人は日本各地で民族教育を非常に活発に行っていた。今回は、1934年から1942年に大阪市旧東成区猪飼野一帯で運営されていた「誠心夜学校」の事例について報告する。まずは、朝鮮人が渡日した背景、朝鮮人の渡日前と渡日後の変化、当時の在日朝鮮人全般ならびに大阪市旧東成区の政治・経済・文化ならびに言語的背景を概観する。その上で「誠心夜学校」の運営過程・教育・1945年8.15以後の民族教育との関係などについて分析する。最後に、朝鮮学校・韓国学校・民族学級など今日の民族教育をめぐる問題についても、本テーマとの関連から言及したい。本発表が既存の在日朝鮮人観・在日朝鮮人研究に対する問題提起の場となるよう努めたい。

 (研究会終了後、近くで懇親会を予定しています。)

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大阪大学豊中キャンパス (阪急石橋駅、大阪モノレール柴原駅より徒歩15分)
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/
言語文化研究科B棟1階大会議室は正面玄関よりお入りください。
初めてのかたも歓迎します。準備の都合上、出席の方のみ、必ずメールで、1)お名前・2)所属・3)懇親会出席の有無、を記入し、事務局までご連絡ください。特に質問などない限り出席通知には受領確認の返事はしませんのでご了承ください。
研究会への連絡、質問は事務局へお願いします。
多言語化現象研究会事務局: tagengoka-gensyoo@idc.minpaku.ac.jp
研究会ホームページ:http://www.r.minpaku.ac.jp/hirshoji/tagengo/


投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-8-27 16:27:59 (642 ヒット)

多言語社会研究会例会を下記の通り開催致します。
ふるって御参加いただきますようお願いします。


第65回多言語社会 研究会(東京例会)のご案内
日時:10月24日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト4階セミナー室
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告者1:朴貞蘭(パク・ジョンラン、大分県立芸術文化短期大学専任 講師)
題目:「朝鮮戦争期における戦時教材研究―初等学校の『戦時生活』シリーズを中心に―」
報告概要:
韓国における『戦時教材』の諸問題は、すでに2006年以降、ソウル大学 校国語教育研究所編著『国語教育100年史』機Ν供2006)や『未来を開く 国語教育史』機Ν供2007)などの国語教育研究所叢書シリーズにおいて指摘さ れているが、これらの韓国国内における教材研究は、常に朝鮮半島の歴史事情・状況を特殊項の範囲でしか論じていない、すなわち、同タイプ の戦時教材であっても、日本帝国時代の朝鮮総督府が製作したものは「植民教育政策」として批判し、朝鮮戦争時に作成された『戦時教材』 は、民族と国家のために「やむを得ない教育政策」であったという論理構図がみられる。しかし、これは、単なる教材における連続性のみなら ず、「被教育者としての民衆を抑圧し教育する側=権力者のヘゲモニーを隠蔽」する韓国における教育のメカニズムの問題として再検討される べきである。本発表では、戦時教材のなかでも韓国の教育界においてほとんど紹介されてこなかった『飛行機』、『軍艦』、『我々は必ず勝 つ』、『たくましい我が民族』、『我々も戦う』など、初等学校用の戦時教材を取り上げ、朝鮮戦争期における戦時教材の実態を考察してみた い。
キーワード:朝鮮戦争、戦時教材、「反共主義」、「分断イデオロギー」


報告者2:窪田暁(奈 良県立大学地域創造学部専任講師)
題目:「ふたつの移民言語: 象徴と資産―ドミニカ共和国の日本人移住者、国内の日系ドミニカ人の事例から―」
報告概要:
1956年〜1959年のあいだに1,300人の日本人がドミニカ共和国(以下、ドミニカ)へと移住した。現在、ドミニカには約800人の日本人とその子孫が暮らしており、100人あまりの日系人とその配偶者・子どもが日本にきている。本発表では、まず、現在もドミニカに暮らす日本人移住者1世の言語使用の実態を2世への継承とその意識に注目して明らかにする。ブラジルなどにくらべ日本人の絶対数が少なかったドミニカでは、2世とドミニカ人との通婚が要因で、日本語の使用頻度は急速に減少している。そうした環境のもとで高齢化する日本人移 住者が日本語をどのように使用しているのかを継承、意識といった面から明らかにしたい。
つぎに、日本に働きにやってきた彼らの子どもにあたる日系ドミニカ人2世・3世の言語使用の実態を、おなじく継承とその意識に注目して明らかにする。神奈川県の日系ドミニカ移民コミュニティで 調査をつづけるうちに、日系ドミニカ人が少数集団として生活するなかで、エスニック・グループや日本社会という枠組みから自由であろうと している様子が浮かびあがってきた。例えば、ドミニカ人はエスニック・グループとしての規模は小さいものの、スペイン語話者としてみれ ば、共通の母語をもつペルー人が近くに暮らしており、スペイン語は彼らとのコミュニケーションのためにも欠かせないものとなっている。ま た、地球全体で多くのスペイン語話者がいることを念頭におき、言語資産としての有用性を彼ら自身が認識していることがわかった。
本発表では、上記ふたつの事例をもとに、移民言語を継承の面から考察するなかで浮かびあがる象徴性と資産性に注目 し、とくに少数集団としての特徴について議論をすすめていきたい。
キーワード:ドミニカ共和国、日本人移民、言語継承、資源、象徴


投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-5-30 15:40:21 (613 ヒット)

多言語社会研究会会員のみなさま

多言語化現象研究会運営委員の安田敏朗です。
このたび、以下の要領で多言語化現象研究会第57回研究会を開催することとなりました。ふるってご参加いただけますよう、お願い申し上げます。なお、ご参加の場合は事前申し込みが必要ですので、末尾のアドレス宛にご連絡ください。

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多言語化現象研究会 第57回研究会のおしらせ 

日時 2015年6月27日(土)  午後1時00分−6時00分
場所 大阪大学 言語文化研究科 B棟1階大会議室(大阪大学豊中キャンパス) 
★要事前登録 
参加費 500円 (資料代ほか) 

★1)報告者 中島武史    1時00分−2時30分
  (大阪大学言語文化研究科博士後期課程・大阪市立聴覚特別支援学校)
テーマ:「ろう教育における「やさしさ」の諸相−手話・日本語・リテラシー」

<要旨> 
2011年改正の障害者基本法において手話が言語として明文化されて以降、鳥取県の手話言語条例制定(2013年)に代表されるような手話の権利擁護運動が興隆している。
本発表では、「言語としての手話」という視角を設定し、口話主義者がかつて行っていた主張やろう教育の現状について、「近代的言語観」「言語権」などとの関わりで論じる。また、ろう教育におけるリテラシーの捉え方についても整理分類し、その特徴について述べる。

  (休憩 2時30分−2時45分)

★)報告者 布尾勝一郎 2時45分−4時15分
(佐賀大学)
テーマ:「EPA看護師・介護福祉士候補者への「配慮」の諸相−日本語の作り直を視野に」
<要旨> 
日本は、経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシア、フィリピン、ベトナムから看護師・介護福祉士候補者を受け入れている。本発表では、日本語教育の観点から見た制度の特徴や問題点を整理したうえで、候補者に対してなされた日本語面の「配慮」の諸相を示し、既存の日本語の「作り直し」の可能性や限界について論じる。

   (休憩 4時15分−4時30分)

★3)報告者  松永稔也    4時30分−6時00分
  (台湾 東海大學 日本語言文化學系)
テーマ:「台湾における外国籍住民の言語生活と多言語情報」

<要旨> 
台湾には現在,100万人を越える「外国にルーツを持つ人々」が暮らしている.滞在条件・滞在理由の違いから「外籍配偶」「外籍勞工」「外籍人士」に区分される彼/彼女らに対して,ホスト社会はどのような言語情報を発信し,どのような支援を行おうとしているのであろうか.報告者の暮らす台中市における例を中心に,多言語情報の整備・発信の状況および限界・課題について報告したい.さらに,外国籍住民と台湾ホスト社会の関係の有り様について,正(支援)・負(管理)両面から紹介したいと思う.

 (研究会終了後、近くで懇親会を予定しています。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大阪大学豊中キャンパス (阪急石橋駅、大阪モノレール柴原駅より徒歩15分)
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/
言語文化研究科B棟1階大会議室は正面玄関よりお入りください。
初めてのかたも歓迎します。準備の都合上、出席の方のみ、必ずメールで、1)お名前・2)所属・3)懇親会出席の有無、を記入し、事務局までご連絡ください。特に質問などない限り出席通知には受領確認の返事はしませんのでご了承ください。
研究会への連絡、質問は事務局へお願いします。
多言語化現象研究会事務局: tagengoka-gensyoo[at]idc.minpaku.ac.jp
研究会ホームページ:http://www.r.minpaku.ac.jp/hirshoji/tagengo/


投稿者: webmaster 投稿日時: 2015-5-30 15:19:28 (801 ヒット)

多言語社会研究会例会を下記の通り開催致します。
ふるって御参加いただきますようお願いします。


第64回多言語社会研究会(東京例会)のご案内
日時:6月27日(土)午後2時〜6時
場所:東京外国語大学本郷サテライト4階セミナー室
   http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
資料代:500円


報告1 西島佑(上智大学大学院博士後期課程)
題目:国家語の概念小史――「国語」へのオルタナティブとして
報告概要:
 日本語には、国家の言語を指し示す用語として、「国語」と「国家語」という2つの言葉がある。この内「国語」は、とりわけ90年代以降国民国家やナショナリズムとの関連で急速に理解が深まった。しかし、「国家語」の背景については、それほどよく知られているわけではない。
 国家語(Staatssprache)は、19世紀のドイツ語圏、とくに多言語主義を採っていたオーストリア=ハンガリーを中心に出てきた概念であり、多言語状態を前提としている側面がある。このStaatsspracheは、戦前に保科孝一を通して国家語と翻訳され、戦後田中克彦によって再発見されるという経緯がある。こうした過程は、「ひとつの国家に、ひとつの言語」の実現が謳われた「国語」の思想史とは異なる、多言語状態を前提としたもう1つの言語思想史があったことを意味している。
 本報告では、こうした多言語状態を背景として展開されてきた国家語の概念史を、オーストリア=ハンガリーのチェコ語問題の中から出てきた「シャールシュミット提案」、そして戦前の「保科孝一」、戦後の「田中克彦」のテクストを中心に読み解いていくことで明らかにしたい。
キーワード:国家語、国語、多言語主義、概念史、思想史


報告2:荻原まき(立教大学大学院博士後期課程)
題目:台湾原住民族の日本語の語り:記号論的視点からの「今ここ/過去」
報告概要:
 本研究では、台湾原住民族の日本語の談話(ミクロ)と、彼らが置かれていた時代背景(マクロ)から、彼らが日本語で「何を語るのか」、また「どのように語るのか」という点を記号論的視点から明らかにすることを目的とする。特に、その社会が大きく変貌した1945年の日本降伏前後という共時的な時間の視点でのナラティブ分析を試みる。戦後70年も経った現在でも統治されていた国の母語である日本語で、どうして「今ここ」、そして「過去」を語ることができるのだろうか。彼らにとっての「日本語の世界」というものは、一体どのようなものなのだろうか。
 先行研究では、そのほとんどが原住民族が話す日本語を文法的・使用状況的に分析したもの、日本語が変容していることを調査したものである。使用されている日本語そのものに焦点化し、その語り(ナラティブ)を通して何をしようとしているのか、すなわち「言語実践」に注目した研究はほとんど見られない。また「どのように語るか」という点を考えた際、非言語行為も重要な要素となることから、ジェスチャー等の非言語行為も一緒に分析することが必要だと考える。以上のことから、ミクロな視点である言語と、マクロな視点である社会背景の両方向から分析ができる記号論的視点で談話分析を行なった。
 その結果、ある原住民族Aの語りにおいて、日本の降伏を境界に人生が大きく変化し、当時の悔しい気持ちが「今ここ」においても連続していることがわかった。また非言語行為は、ダイクシスの指示内容を補完し、語りの中で、「今ここ」の語りと「過去」の出来事を効果的に結びつけていることも考察された。つまり、「今ここ」において「過去」を語る際、「過去」が「今ここ」においてもはや「過去」ではなくなっているといえるのではないだろうか。或いは、「過去」が連続体として「今ここ」に繋がった時、「過去」が「今ここ」と重なるという現象となるのではないかと思われた。
キーワード:台湾原住民族、語り(ナラティブ)、記憶、記号論、日本降伏


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