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三元社出版物
研究会からのお知らせ : 多言語社会研究会第7回研究大会プログラム(終了)【開催日:2012年12月1日(土)・2日(日)】
投稿者: webmaster 投稿日時: 2012-11-13 14:39:29 (3753 ヒット)

多言語社会研究会第7回研究大会
【日時】2012年12月1日(土)・2日(日)
【場所】女子美術大学杉並キャンパス
 http://www.joshibi.ac.jp/access/suginami
 2号館2310(1日目)・7号館7201(2日目)
【参加費】2000円
【予稿集】次のアドレスからダウンロードしてください(当日一部500円で購入できますが、準備数に限りがあります)。
       http://goo.gl/9Rczt
【大会テーマ】多言語社会とICT
【プログラム】

 12月1日(土)基調講演および大会テーマ報告[2号館2310]
 13:00-13:10 開始(挨拶)
 13:10-14:30 基調講演 吉野孝(和歌山大学)「ICTを用いた多言語間コミュニケーション(仮)」
 14:30-14:45 休憩
 14:45-15:45 石部尚登(名古屋市立大学)「「方言」の復権とICTの活用」
 15:45-16:45 中挾知延子(東洋大学)「ネットによりチュニジアの多言語社会は変わってゆくのか?」
 16:45-17:00 休憩
 17:00-18:00 上村圭介(国際大学GLOCOM)「ソーシャルメディアにおける多言語化対応の分析」
 18:00-19:00 吉川雅之(東京大学)「ネットワーク通信における音声言語の書写について──香港と台湾の比較」
 (懇親会)

 12月2日(日)自由テーマ報告[7号館7201]
 10:00-11:00 杉森(秋本)典子(カラマズー大学)「戦前システムの継続としての皇室敬語政策:宮内当局、新聞協会、国語審議会によるマニピュレーションの可能性」
 11:00-12:00 サジーワニー・ディサーナーヤカ(千葉大学大学院)「多言語国家スリランカの言語使用状況―西部州とウバ州における、シンハラ語話者とタミル語話者の場面別言語使用状況」
 12:00-13:00 ホワニシャン・アストギク(一橋大学大学院)「「新国字論」に関する一考察」
 (終了)


【大会テーマ趣旨】
 言語の歴史は収斂と拡散の歴史でもあり、特定の技術の発展普及がこれにインパクトを与えてきた。15世紀から16世紀のヨーロッパにおいて、宗教改革と結びついた活版印刷術の普及は、「俗語」の書記化と、それらが各地域で「共通語」化する道を開いた。ラテン語を中心とするわずかな言語に収斂していた書記言語が、活版印刷術を契機の一つとして、「俗語」に拡散したと言える。一方、その後の展開を見れば、「共通語」から「国民国家語」へというルートに乗り損ねた諸言語の多くは「少数言語」となることを余儀なくされ、これら言語の話者による言語乗り換えなどを通じ、言語的多様性は全体として徐々に「国民国家語」群へと収斂してきたとも言える。
 では現代のICT(Information & Communication Technology)は、言語的多様性の収斂と拡散のそれぞれに、どのような契機として機能しているのであろうか。インターネットは世界のかなりの地域ですでに社会的インフラとなっており、そのうえではさまざまな興味深い言語現象や言語活動が生じている。また、インターネットだけでなく、携帯電話などに見られるICTは、人のコミュニケーションのあり方を変えてきたようにも思われる。
 例えば、ウィキペディアが少数言語を維持振興するためのツールの一つとしても用いられていることはすでに知られている。なかでも、カタルーニャ語については、Amical ViqupèdiaというNPOが2008年に創設され、現在およそ60名のメンバーが、カタルーニャ語版ウィキペディアに関するワークショップや会合の開催、カタルーニャ自治政府との協力協定の締結といった様々な活動を組織し推進している。
 セネガルでは、1970年代にはすでにウォロフ語正書法が政府機関により一応定められていたが、成人識字プログラム以外でははとんど学ばれることはなく、普及にはほど遠い状況が長く続いていた。ところが近年になり、この正書法に則って記述されたウェブサイトが現れるようになり、これを参照し準拠する個人ユーザも増加することで、正書法ウォロフ語の使用が広がっている様子が観察されている。
 2012年6月、グーグルは、消滅の危機に瀕する言語(危機言語)に関する情報交換を促進することを目的とした"Endangered Languages Project(http://www.endangeredlanguages.com/)
を開始した。グーグルによれば、プロジェクトサイトを通じて危機言語に関する最新の情報にアクセスできるだけでなく、危機言語使用者自らが、テキスト・音声・動画といった形態による危機言語の情報を登録し共有することが可能となっている。
 こうした事例は「なぜ」「どのように」生じているのか。どのような動機や思想、態度(言語態度)が背景にあり、具体的な行動にどのように結びついているのであろうか。これらの問いを通じて、ICTの普及と言語的多様性との間に生じている関係性を展望してみたい。

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