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三元社出版物
研究会からのお知らせ : 第76回多言語社会研究会(東京例会)【開催日:2018年6月23日(土)】
投稿者: webmaster 投稿日時: 2018-6-6 23:55:14 (190 ヒット)

多言語社会研究会第76回東京例会を、下記の通り開催いたします。

みなさまふるってご参加いただきますよう、お願いいたします。

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第76回多言語社会研究会(東京例会)
日時:2018年6月23日(土)午後2時〜6時
場所:東京大学東洋文化研究所 3階第1会議室304号室
   http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/access/index.html
資料代:500円


報告者1 中野隆基(東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻文化人類学コース博士課程)

「儀礼的発話としてのベシロ語の『説教』の生成と翻訳: ボリビア東部低地コンセプシオン市における歴史・文字・教育政策の交差する場で」(仮)

 本発表では、ボリビア東部低地に居住する先住民チキタノとその使用言語ベシロ語の歴史的経緯と現状についての報告を通して、独特なリズムやイントネーションの発話を伴う儀礼的なコミュニケーションであるベシロ語の「説教」が、,匹里茲Δ蔑鮖謀経緯で成立し、∈Fいかなる影響を受けながらどのように生成しているのか、そしてこのような事例が人類学の先行研究の視点によってどの程度説明可能なのか、を考えていきたい。
 .船タノとベシロ語の成立を理解するには、当地で17世紀末から18世紀中ごろにかけて行われた、イエズス会による先住民集住化政策と言語統一政策を考慮する必要がある。多様な言語やスタイルで生活を営む諸集団を前に、宣教師は布教を効率化するため、当時最も多くの話者に使用されていた言語である「チキト語」を標準語として整備し、諸集団を集住化させて一元的に「チキト」と名付けた。独特なリズムやイントネーションを伴い、在来の諸集団の首長の演説と類似したスタイルをもつキリスト教の「説教」は先住民に広く受け入れられ、後に典礼や祝祭の組織を担う先住民典礼組織により現地語で実践されていくようになる。
 △靴し、このように説明される「説教」であるが、常に変わらず失われることなく維持・実践されてきた訳では当然ない。例えば、コンセプシオン市の場合では、赴任してきた神父と先住民典礼組織の折り合いがうまくいかず、先住民典礼組織の活動は一度取りやめになってしまったという。その後、新たに赴任してきた神父と地元住民との協働によって先住民典礼組織は再生し、そして「説教」に関しても、今日「脱植民地化」を目指す政府の法整備により学校や一般労働者に対して教えられるようになったベシロ語の教員が協力・実践するなど、様々なアクターの協働によって再生してきたのである。
 K榿表では、文化人類学における知識・翻訳・言語の問題や「儀礼的発話」研究、あるいは言語人類学などの分野を参照しながら、これらの事例をどの程度説明可能なのかを検討していきたい。

キーワード ベシロ語、儀礼的発話、先住民言語政策、キリスト教、文化人類学


報告者2 藤井久美子(宮崎大学)

「東京の中国語景観」

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて、東京では外国人観光客受け入れのための多言語対応が進展している。例えば、公共交通機関で使用される言語には英語・中国語・ハングル以外の言葉も見られるようになり、多様化が進んだ。また、表示の数も増えて、質(翻訳・内容)も以前よりは向上している。このような状況のもとで、東京の中国語景観も多数多種多様となってきているが、ここ数年に増加した多くの表示は観光客に向けたものであろう。では、生活者のための中国語景観はどのようになっているのであろうか。
 生活者という観点からは、東京の中国系コミュニティについての研究としてと、山下清海(2007)が挙げられる。山下は、第二次世界大戦後における東京在留中国人の人口変化を明らかにすることを目的として、『東京都統計年鑑』(東京都発行)と『在留外国人統計』(法務省発行)の中の「本籍地別外国人登録者」の統計を用いて、人口の推移を把握し、時期区分を行い、さらには、在留中国人の出身地についてもその推移を明らかにした。他に、陳碧珠(2006)は、東京・横浜地域における華僑・華人のコミュニティや言語生活について概観した。近年の中国での研究としては、吕斌(2017)が、日本社会の言語問題を論じるのに東京の言語景観を分析するという手法を用いている。
 本研究は、最終的には東京における老華僑と新華僑の言語生活の差異を言語景観の分析から明らかにすることを目指すものであるが、今回の発表では、まずは山下(2007)以降の人口動態を明らかにし、特に中国人の住民登録の多い区の代表的な場所(区役所・駅など)の言語景観について分析を試みる。

キーワード 東京 中国人 言語景観 オールドカマー(老華僑) ニューカマー(新華僑)

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