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三元社出版物
研究会からのお知らせ : 第89回多言語社会研究会例会【開催日:2022年4月23日(土)】
投稿者: webmaster 投稿日時: 2022-3-1 12:23:55 (200 ヒット)

第89回多言語社会研究会例会を、オンライン(Zoom)にて開催いたします。
みなさまふるってご参加ください。

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日時:2022年4月23日(土)14:00-18:00
場所:Zoomにて開催
参加者は以下のフォームからお申し込みください。
申し込みフォーム
参加費:無料

<報告1>
安達 未菜(東海大学 文化社会学部ヨーロッパ・アメリカ学科 非常勤講師)
 「19世紀フェリブリージュの民族的結合と言語的関係」
19世紀のヨーロッパは国民国家の形成期としてとらえられる。この国民国家の形成を促進させた動きの一つがナショナリズムである。とくにフランスでは、フランス革命を契機に国民国家の出現を見るが、すべての人々が国民概念を直ちに受容し、主張したわけではない。それまでのフランスの社会において、人々は各地方に社会集団を形成し、固有語を用い、国家が規定した国民とは異なる共同体意識をもっていた。
本報告では、19世紀半ばに創設されたプロヴァンスの地域運動「フェリブリージュ」(Félibrige)に焦点を当てる。この団体は、ナショナリズムに対抗し、プロヴァンスの人々の考えが反映された制度のもとで社会を存続させることを望んでいた。この団体が目指したプロヴァンス社会のあり方と彼らが主張した権利が如何なるものであったのかを明らかにする。本報告では次の2点から検討を進める。
(1) この団体が目指していたプロヴァンス社会はフランスにおいてどのような変容をもたらす可能性を持っていたか。
(2) フェリブリージュは、結果的に、フランスの国家への帰属を受け入れるが、その背景には如何なる苦悩があったのか。彼らはどのような考えのもとに、それに応戦しようとしたか。

<報告2>
山村 公恵(青山学院大学 アカデミックライティングセンター)
「実践させられることば—科学英語教育とGoogle検索—」

 本研究は新しい唯物論的応用言語学研究の潮流を背景として、大学の科学英語教育における社会的実践としてのことばを対象とする。調査では、民族誌的アプローチを用いて、日本の研究型大学1年生の必修英語コースに付属する科学実験支援施設の個別支援のデータを収集した。同英語コースを履修する学生は、野菜、果物、実験器具などのさまざまなモノを使いながら仮説検証型でオリジナルの実験を実施し、科学論文を英語で執筆する課題に取り組む。本研究の焦点は、科学実験支援施設における大学院生チューターの学生実験に対する個別支援である。新しい唯物論的視点に基づきながら人間とモノとの遭遇に着目し、異種が「組み込ま (agencement)」れた(Deleuze & Guattari 1980/1987; 邦訳: 國分 2006)個別支援や、それによりもたらされる効果について考察する。
 発表では、Googleの検索結果が大学院生チューターの個別支援を方向付けるような事例を紹介する。発表では、Google検索が検索候補語を表示し、その検索候補語が大学院生に英語教育のためのチューターとしてのことばを実践させるという個人の主体を核としない視点について述べる。こうした視点の転換により、知識中心の指導ではなく、人間とモノとが形成する経験の共有を重視する科学英語教育を示唆する。

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